そもそも、どうして「黒猫」なんてものが生まれたのか、それ自体も不思議です。もちろん過酷な環境の中で生き抜くため、猫(の遺伝子)も進化してきたのですが、トラ猫やサバ猫などはともかく、黒猫は夜の暗闇でしか、カモフラージュになりません。しかも猫の仲間であるヒョウやジャガーは、周囲に何がいるとか、何に見られているとか、まったく気にしません。カモフラージュ説では、説明できないのです。この謎に対して、「(黒猫の)黒毛という形質を発現させる遺伝子は、同時に病気に対する抵抗力も提供しているのではないか?」と考えた研究者がいました。米国立衛生研究所の、オブライエン博士です。博士は「ネコ科の動物は、ガン、エイズ、多発性硬化症、アルツハイマーなど、人間にとって「難病」と呼ばれる病気の多くを、自力で乗り越え、生き延びてきた。動物は病気にかかっても、病院も医療保険も薬局もない。遺伝的な多様性と自然淘汰だけが頼りだ。」という発想から、猫のような動物がどのように進化して、病気への抵抗力を獲得していったかを解明すれば、人間の病気についても治療の手がかりが得られるかもしれないと考え、25年間に渡って研究してきました。その結果、なんと、黒猫を黒猫たらんとさせる遺伝子は、「人間の体内でHIV(エイズ)に対する抵抗を引き起こす遺伝子と同じグループに属する」ことが判ったのです。
黒猫の毛を黒色にしている遺伝子と、エイズに対する抵抗を生む遺伝子が、同じグループ…!! これは、驚きですよね。このことからオブライエン博士は、「ネコ科動物に黒毛が多いのは、ある種の感染因子を阻止する、何らかの抵抗力を獲得したためかもしれない。」と考えました。これがすなわち、「黒猫は猫エイズに強い」となるかは、まだ判りませんが、…ちょっと期待したいですね♪
【猫の不思議の最新記事】


